タイでは元々なかったのに、70年代のベトナム戦争後に根付いた、と言われている習慣で「チップ

何かサービス(施し)をして貰ったときに、ささやかな気持ちで渡す「チップ」で有るが、相場がきちっとある訳でもないので、いざ「How much?」となった時に、困るのがチップである。
タイに住んでいると、『なんとなーく、これくらいかな?』というチップの自分なりのチップ相場が出来あがってくる。
例えば… (あくまで私の相場。ケチとか言わないでください。)
メータータクシー(バンコク) →メーター料金+5バーツ単位で二つ切り上げ。
つまり、メーターが 56バーツなら、65バーツ。 99バーツなら、105バーツ。121バーツなら130バーツ。 ただし、長距離(バンコク郊外へ)の場合は+20バーツほど上乗せ。
ホテルのメイド・ベルサービス → 一律20バーツ/回
レストランでの食事 →
屋台では基本無し。ゼロ。
カジュアルレストラン(低・屋外)→端数の小銭。(おつりが57バーツなら、7バーツ)
カジュアルレストラン(中)→20バーツ〜50バーツ
カジュアルレストラン(高)→50バーツ〜100バーツ
フォーマル高級レストラン→100〜200バーツ
上記の値段は、当然「おおよそ」であって、サービスが良ければこれ以上出してしまう事もあるし、例えばタクシーでも乱暴な運転手には、メーター丁度の料金しか出さない事もある。

上記写真は、バンコクの中心地にある人気デパートのひとつ、サイアムパラゴンにて。
慢性的に駐車場が不足しているこのデパートでは、駐車場を探すのに、いつも一苦労。
そんな手間と時間がかかる事を、せっかく来てくれたお客にさせない様、ある場所へ車を持って行きパッ!と鍵を預けると、そこに居るスタッフが車を近くに止めておいてくれるサービスが始まっていた。
そこのサービスオフィスに有った看板がこれ。
「サービスは我々の責務ですので、チップは要りません」
素晴らしい!!
こういう所でチップ制を野放しにすると、、、
「チップが沢山有る」
↓
「たくさん貯まる」
↓
「争うように仕事を取り合う」
↓
「職場の人間関係が崩れる」
↓
「サービス自体が非常に悪くなる」
↓
「苦情の原因になる」
↓
「何か事故が起きる」
といった負の連鎖によく陥りがち。
さすが、サイアムパラゴン。
こういう事が普通にキチンと出来るから、他のデパートと一味違う、常連客が沢山いるのだと思う。
「チップはなしで!」と言われて、本当にチップを渡さないと「チョットだけ悪い気」がするのは私だけではないだろうが…
→あっ! それでまたこのデパートに足が向いてしまうのがここの営業戦略か。。。
