細かい話は長くなるので割愛しますが、とにかく来る7月3日にはタイ下院(日本の衆議院に相当)の総選挙が行われます。
今回の選挙は、特権支配階級層に支持者の多い現政権の「民主党」と、タクシン派と呼ばれる農民、被支配者層に支持者の多い「タイ貢献(プアタイ)党」の二大政党による闘いの色合いが濃い選挙です。
選挙戦が始まり、バンコクの街中には選挙ポスターを各所で見かけます。
なんといってもその数が圧倒的に多いのが、資金力も豊富な(はずの)「タイ貢献(プアタイ)党」。
選挙名簿の一位は元タクシン首相の実妹・インラック氏。(↓写真) 政権を取ればタイ初の女性首相の誕生です。

対する「民主党」は当然一位に現首相のアピシット氏を持ってきて、現体制への支持と維持を訴えています。
(↓写真右側がアピシット氏)

街中での看板に書いてある選挙公約の中で、特に目を引くのが「タイ貢献党」のこれ。

「大卒の初任給を15,000バーツ以上にします。 また、労働者の一日当たりの最低賃金は300バーツ以上にします。」
所得2倍増とまでは行かなくても、タイ版「所得1.5倍増計画」。
この分かりやすい公約のインパクトは、間違いなく「大」。
ちなみに、15,000バーツは日本円で約42,000円、300バーツは約840円(月収換算で約21,800円)。
タイの賃金相場は昭和40〜45年頃の日本と変わりません。 これから高度成長していくのか、このまま緩やかに成長していくのでしょうか。
私個人的に、今回の選挙で(も)、特に注目しているのは「チューウィット氏」率いる『ラック・プラテートタイ党(タイを愛する党)』。

とかく、前回、前々回の選挙でも、常にワイドショー的な話題が豊富な「元・風俗業界の帝王」(笑)
「次期総理にしたい人」の世論アンケートでも、インラック氏(26.9%)、アピシット氏(17.4%)に次ぐ何と第3位!に堂々のランクイン(但し、3.6%)。
上記ポスターに書いてあるのも、
「左には行かん! 右にも行かん! ただ真っすぐ行くのみ!」と、とりあえずは分かりやすい。 が、具体的な政権公約は全く無し!
今回の下院選後にはタイの政治は一体どうなるのでしょう…
もう「選挙活動」の後の「占拠活動」だけはしないで欲しいものですが。
ネガティブな内容にするわれにも行かず政治の話をブログにするのは、難しいです。。。(苦笑)